2012年4月2日月曜日


スポーツ動作において「力の伝播」は、近位から遠位に向かっておこる。

投球動作で、まず、股関節により腰が回転。
それに続き、体幹ー肩ー肘ー手首と体幹から遠い方向に力は伝わっていきます。

柔道の背負い投げだって、脚ー腰ー肩ー腕という風に、カラダのコア(中心)の筋肉を
最初に動かし、その力の慣性を利用し相手を投げます。

スポーツで大切な「しなり」はここから生まれるわけです。

その運動スピードが速い場合は、末端の手や足は、力を受け止めるだけの筋力があれば、細いほうが回転速度が増します。
投手の腕は太すぎると、回転速度を落とす重りになります。

ところが柔道では、投球に比べ、腕の運動速度が遅いので、腕そのものも力を発揮しなければいけません。
そうなると、腕にも、ある程度の筋量が必要になります。

義足のランナーの北京オリンピック出場の道が閉ざされたのもこの理屈。
走る動作において、大きな力が必要なのは股関節を前後させる筋肉。
膝から下の筋肉は、必要最小限の筋力があれば軽ければ軽いほどいいわけです。