使えない筋肉 | 新・GYMの日々
投球動作で、まず、股関節により腰が回転。
それに続き、体幹ー肩ー肘ー手首と体幹から遠い方向に力は伝わっていきます。
柔道の背負い投げだって、脚ー腰ー肩ー腕という風に、カラダのコア(中心)の筋肉を
最初に動かし、その力の慣性を利用し相手を投げます。
スポーツで大切な「しなり」はここから生まれるわけです。
その運動スピードが速い場合は、末端の手や足は、力を受け止めるだけの筋力があれば、細いほうが回転速度が増します。
投手の腕は太すぎると、回転速度を落とす重りになります。
ところが柔道では、投球に比べ、腕の運動速度が遅いので、腕そのものも力を発揮しなければいけません。
そうなると、腕にも、ある程度の筋量が必要になります。
義足のランナーの北京オリンピック出場の道が閉ざされたのもこの理屈。
走る動作において、大きな力が必要なのは股関節を前後させる筋肉。
膝から下の筋肉は、必要最小限の筋力があれば軽ければ軽いほどいいわけです。
gimnasticsを行う方法の手順
サラブレットと道産子の脚は、そのいい例です。
実際、義足のランナーは、後半の伸びが健常者ランナーより大きくなっていたそうです。
膝から下が軽いのと、「義足のバネ」が「腱のバネ」より大きいことは走ることには有利です。
義足の性能を高めれば、もっといい記録がでる可能性があるでしょう。
しかし、健常者と戦える義足のランナーなんてそうでてこないでしょうから、特別枠で、出場させてあげればいいと思うんですけどね。
話し戻って、「近位から遠位への力の伝播」がないのもウエイトの特長。
アームカールで、膝ー脚ー腰ー肩ー腕という力の伝播を行えば、高重量はもてます。
しかし、これでは、筋肉への刺激が逃げてしまい、筋肥大というウエイト本来の目的が薄れてしまいます。
それよりも、ウエイト動作とスポーツ動作の違いを明確に理解し、その能力を高めるトレーニングをそれぞれに行ったほうが得策であるわけです。
鉄球投げても、ピッチャーの筋力を高めることはできずフォームも崩します。
100kgのダミー人形を投げるだけでは、柔道で必要な筋肉もテクニックも身につきません。
月LEAテコンドー
筋力強化は、怪我が少ないウエイト。
スポーツ動作は、実際、そのスポーツを考えながらやること。
ハイクリーンは、確かに、力の伝播を覚えるには役にたちます。
しかし、そこで、また重量を競い合うことはマイナス面が大きくなるだけです。
一面だけ見て、トレーニング方法を決定していると、スポーツ能力向上には役にたちませんね。
オリンピックへの参加を希望していた両足切断の短距離走者Oscar Pistorius氏が、出場を拒否された。
国際陸上競技連盟(IAAF)は、Pistorius氏の装着している、カーボンファイバー製の義足を検査した。この義足を付けているPistorius氏は、2007年11月に南アフリカで行なわれた短距離走でトップになり、「ブレード・ランナー」というニックネームが付けられた人物だ。
もしIAAFがPistorius氏の競技への出場を認めていたら、同氏はオリンピックに参加する障害を持つ初めての競技者となっていただろう。しかし、ドイツのウルム大学の整形外科バイオメカニクス研究所で実施された検査では、Pistorius氏の義足が不当な優位性をもたらすと判断された。
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同研究所によるとこの義足は、エネルギーの活用という点で生身の足首よりも3倍以上効率的だという。Pistorius氏が健常者の運動選手と同じ速度で走っているとき、消費するエネルギー量は25%少なくて済む。その結果、同氏の義足は、「使用する選手に、使用しない選手に対する優位性をもたらす、バネや車輪などの要素を組み込んだあらゆる技術的装置」を禁じるIAAFの規定に違反するとされたのだ。
Pistorius氏はIAAFの決定に抗議すると予想されており、AP通信の取材に対し、「私が話を聞いた専門家は、検査で集められたデータでは、このような重要な決定をするためにチェックされるべき可変要素があまり� �慮されていないと考えている」と述べている。
また、今回の義足に関する検査を主導した科学者Gert-Peter Brueggemann氏は、正式発表の前に検査結果について言及しており、そのこともPistorius氏がBrueggemann氏の客観性に疑問を抱く原因となっている。
スポーツ・コラムニストのGeorge Vescey氏は『New York Times』紙で、もしIAAFの検査が正確で完全なものなら、彼らの決定に異議を唱えるのは難しいだろうと、雄弁かつ同情的に述べている。しかし、今回の検査はどの程度適切なものだったのだろうか? すぐに明らかになるだろうが、この件をめぐる議論は収まりそうにない。
[日本語版:ガリレオ-向井朋子/福岡洋一]
WIRED NEWS 原文(English)
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